Japanese
English
症例
アダリムマブで治療した腸管Behçet病の1例
Gastrointestinal Behçet’s disease treated with adalimumab
松田 薫
1
,
中村 裕美
1
,
西島 千博
1
,
稲沖 真
1
,
加賀谷 尚史
2
,
袖本 衣代
3
Kaoru MATSUDA
1
,
Hiromi NAKAMURA
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Makoto INAOKI
1
,
Takashi KAGAYA
2
,
Kinuyo SODEMOTO
3
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
2同,消化器内科
3浅ノ川総合病院,皮膚科
キーワード:
不全型Behçet病
,
腸管Behçet病
,
アダリムマブ
,
口腔内アフタ
,
結節性紅斑
Keyword:
不全型Behçet病
,
腸管Behçet病
,
アダリムマブ
,
口腔内アフタ
,
結節性紅斑
pp.212-216
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003098
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43歳,女性。小児期から口内炎を繰り返した。1カ月前に腸炎に罹患した。2週間前から口腔内の多発性アフタ性潰瘍および頭部や鼠径部の痤瘡様丘疹が出現した。1週間前から下肢に結節性紅斑が生じ37°C台の発熱を伴ったため当科に入院した。入院後に関節痛と肛囲の潰瘍が生じた。眼科的に異常はなかった。以上より不全型Behçet病の基準を満たした。消化管内視鏡検査で回腸末端に円形の深掘れした潰瘍がみられ腸管Behçet病と診断した。アダリムマブ注射により腸管病変とBehçet病の他の症状は改善した。腸管Behçet病の頻度は増加傾向にあり,Behçet病の患者に腹部症状があれば,消化管の精査を行うべきである。
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