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特集 あらためて学ぶ。薬疹と皮膚障害
症例報告
異なる薬剤により好酸球性肺炎を伴う2度目の薬剤性過敏症症候群を発症しBasedow病を後発した1例
Drug-induced hypersensitivity syndrome with eosinophilic pneumonia induced twice by different drugs within 3 months and followed by Basedow’s disease
山崎 まりな
1
,
西村 季紘
1
,
小林 圭介
1
,
片桐 一元
1
Marina YAMAZAKI
1
,
Tokihiro NISHIMURA
1
,
Keisuke KOBAYASHI
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
1獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科(主任:片桐一元教授)
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
Basedow病
,
多剤感作
,
好酸球性肺炎
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
Basedow病
,
多剤感作
,
好酸球性肺炎
pp.1843-1847
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002940
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20歳,女性。フェノバルビタールを含む多剤を1カ月服薬後,薬剤性過敏症症候群を発症したがプレドニゾロン投与で急速に改善した。初診3カ月後,プレドニゾロン漸減中に発熱,結膜浮腫と全身の皮疹が出現し,好酸球性肺炎を合併した。プレドニゾロンを増量し再度改善した。2回目の皮疹出現後に初めてHHV-6 IgGが上昇,薬剤リンパ球刺激試験では初診2カ月後にフェノバルビタールが陽性,4カ月後では初診2週間後から開始したスルファメトキサゾール/トリメトプリムが新たに陽性であった。初診9カ月後,Basedow病を後発した。薬剤性過敏症症候群では経過中に新たに投与された薬剤への感作や,好酸球性肺炎,自己免疫疾患の合併にも注意が必要である。
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