Japanese
English
特集 血管炎・血行障害
鼠径リンパ節腫脹で発症した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis Initially Presenting with Inguinal Lymph Node Swelling
杉山 茉莉子
1
,
小川 聡
1
,
吉崎 仁胤
1
,
國政 啓
2
,
小谷 義一
2
Mariko SUGIYAMA
1
,
Satoshi OGAWA
1
,
Yoshitsugu YOSHIZAKI
1
,
Kei KUNIMASA
2
,
Yoshikazu KOTANI
2
1兵庫県立淡路医療センター,皮膚科(主任:吉崎仁胤医長)
2同,呼吸器内科
キーワード:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
鼠径リンパ節腫脹
,
好酸球性肺炎
,
Churg-Strauss症候群
,
リツキシマブ
Keyword:
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
,
鼠径リンパ節腫脹
,
好酸球性肺炎
,
Churg-Strauss症候群
,
リツキシマブ
pp.451-456
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001297
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43歳,男性。気管支喘息,アレルギー性鼻炎の既往なし。左大腿基部に有痛性の皮下腫瘤が出現し,その後四肢に瘙痒感を伴う浸潤性紅斑が出現したため,当科を受診した。経過中に好酸球の上昇を認め,皮疹の病理組織は好酸球性血管炎の像を呈していた。CTでは左鼠径部のリンパ節腫大と左肺の浸潤影,気管支肺胞洗浄液では好酸球数の上昇を認め,鼠径リンパ節腫脹と好酸球性肺炎を合併した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と診断した。ステロイドパルス療法を行い,肺浸潤影の改善と皮疹の軽減,疼痛の改善を認めたが,その後肺胞出血と肺化膿症を合併した。発症当初好酸球上昇を伴わず,気管支喘息・アレルギー性鼻炎の既往もなかったため診断に苦慮した。
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