Japanese
English
症例
陰唇癒着を初発とした硬化性萎縮性苔癬の1例
Lichen sclerosus et atrophicus showing labial adhesion as the first symptom
川喜田 遥香
1
,
伊藤 美佳子
1
,
原田 祐一
2
,
豊澤 秀康
2
,
竹中 慎
2
,
小林 桂子
1
Haruka KAWAKITA
1
,
Mikako ITOU
1
,
Yuichi HARADA
2
,
Hideyasu TOYOSAWA
2
,
Shin TAKENAKA
2
,
Keiko KOBAYASHI
1
1水戸赤十字病院,皮膚科(主任:小林桂子部長)
2同,産婦人科(主任:竹中 慎部長)
キーワード:
陰唇癒着症
,
再癒着
,
硬化性萎縮性苔癬
Keyword:
陰唇癒着症
,
再癒着
,
硬化性萎縮性苔癬
pp.1685-1688
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002894
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48歳,女性。糖尿病,膀胱炎の既往あり。2週間前より自覚する排尿困難,尿失禁を主訴に当院婦人科を紹介受診した。外陰唇はピンホール大の孔を残し,左右が癒着していた。陰唇癒着症の診断で小陰唇形成術を受けたが,翌日再癒着した。癒着剝離部の病理組織学的所見では,表皮真皮境界部の液状変性と真皮浅層のリンパ球を主体とした炎症細胞の浸潤,膠原線維の硝子様均質化を認めた。ステロイド軟膏,タクロリムス水和物軟膏外用と被覆材で癒着は改善した。陰唇癒着症はエストロゲンの低下によって発症することが知られているが,自験例は背景に硬化性萎縮性苔癬があったと考えた。
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