Japanese
English
症例
瘙痒を伴うGeneralized Morpheaの1例
Generalized morphea accompanied by pruritus
水﨑 杏奈
1
,
稲田 有亮
1
,
濱本 千晶
1
,
上中 智香子
1
,
天野 雅弘
2
,
神人 正寿
1
Anna MIZUSAKI
1
,
Yusuke INADA
1
,
Chiaki HAMAMOTO
1
,
Chikako KAMINAKA
1
,
Masahiro AMANO
2
,
Masatoshi JINNIN
1
1和歌山県立医科大学,皮膚科学教室(主任:神人正寿教授)
2あまの皮ふ科,阪南市
キーワード:
generalized morphea
,
瘙痒
Keyword:
generalized morphea
,
瘙痒
pp.1680-1684
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002893
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79歳,女性。初診時,主に四肢伸側や体幹を中心に左右対称性で比較的境界明瞭な,辺縁部に紅斑を伴う皮膚硬化局面がみられ,全身に強い瘙痒感を伴っていた。病理組織学的所見では,真皮や皮下脂肪織における炎症細胞の浸潤や膠原線維の膨化と増生がみられ,generalized morpheaと診断した。皮膚硬化と瘙痒に対して,抗アレルギー薬内服およびステロイド外用薬とヘパリン類似物質の外用療法を行ったが効果に乏しく,プレドニゾロン30mg/日内服とnarrow-band UVB照射療法を追加したところ,皮膚硬化は改善傾向を示し,また瘙痒感は大幅に軽減した。Generalized morpheaを含めた限局性強皮症における瘙痒は,過去に報告がない。関連性について,若干の文献的な考察を加えた。
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