Japanese
English
症例報告
サルコイドーシスを合併した全身性強皮症の2例
Two cases of systemic sclerosis with sarcoidosis
山岡 俊文
1
,
小川 文秀
1
,
清水 和宏
1
,
佐藤 伸一
1
Toshifumi YAMAOKA
1
,
Fumihide OGAWA
1
,
Kazuhiro SHIMIZU
1
,
Shinichi SATO
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座皮膚病態学分野
1Department of Dermatology,Nagasaki University Graduate School of Biomedical Sciences,Nagasaki,Japan
キーワード:
全身性強皮症
,
抗セントロメア抗体
,
皮膚サルコイド
Keyword:
全身性強皮症
,
抗セントロメア抗体
,
皮膚サルコイド
pp.1007-1011
発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102467
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要約 症例1:70歳,女性.初診の10年前よりRaynaud症状を自覚していた.5年前に顔面を打撲し,同部に自覚症状のない紅斑が出現した.4年前より両手背部に凍瘡様皮疹が出現した.症例2:74歳,女性.初診の2年前より両手背部に凍瘡様皮疹が出現した.1年前より寒冷時にRaynaud症状を自覚するようになった.共通点として手背までの皮膚硬化,Raynaud症状,抗セントロメア抗体陽性であり,全身性強皮症と診断した.皮膚病理組織学的所見,頸胸部CT所見,血清中のリゾチーム上昇などによりサルコイドーシスの合併と診断した.サルコイドーシスを合併した全身性強皮症の場合,抗セントロメア抗体陽性で皮膚硬化の範囲は四肢末端までの場合が多い.また,手背部の凍瘡様皮疹は皮膚サルコイドである可能性があり,診断にあたり注意が必要である.
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