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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016
4.皮膚疾患治療のポイント
免疫チェックポイント療法とその副作用対策
Immune checkpoint inhibitors and management of their toxicities
山﨑 直也
1
Naoya YAMAZAKI
1
1国立がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科
1Division of Dermatology and Dermatologic Oncology, National Cancer Center Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
悪性黒色腫
,
ニボルマブ
,
イピリムマブ
,
ペンブロリズマブ
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
悪性黒色腫
,
ニボルマブ
,
イピリムマブ
,
ペンブロリズマブ
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.131-136
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204757
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summary
近年新しい免疫療法薬の開発が盛んに行われ成果を上げている.なかでも抗CTLA-4抗体イピリムマブや抗PD-1抗体ニボルマブ,ペンブロリズマブに代表される免疫チェックポイント阻害薬の登場による治療効果に対するインパクトと予後の改善はめざましいものがある.悪性黒色腫に対し,これらの「過剰な免疫反応を制御する分子に対する抗体」を用いることで免疫反応が誘導・増強されることが明らかとなり,がん免疫療法全体が急速に進歩している.特にニボルマブが2014年7月に世界で初めて日本で悪性黒色腫に対する新治療薬として承認されたことは画期的な出来事であった.一方で免疫に関連する副作用として,下痢・腸炎,肝機能障害,皮膚障害,内分泌異常,間質性肺炎,重症筋無力症,糖尿病などが知られており死亡例も報告されていることから,過度の免疫反応に起因する副作用には十分な注意と症状マネジメントが必要である.
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