巻頭言
すきなことを
神人 正寿
1
Masatoshi JINNIN
1
1和歌山県立医科大学皮膚科学講座,教授
pp.573-574
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002527
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「若手の先生を勇気づけるようなメッセージを」というお題での巻頭言のご依頼をいただきました。私自身のお話をすると,若い時からの密かな目標として,いつか,自分が名付けた病気を教科書に載せたいというのがあります。例えば,「Geographical flushing of the children’s face」は私が命名し世界で第一報目としました。立て続けに同じような症状をもつ小児を診察することになり,親御さんが非常に心配されていたのに勇気を得て報告しました。まだどこにも引用すらされていないので教科書に掲載されるとしたら(マイナー)「皮○科学 第20版」や「あたらしい○膚科学 第10版」あたりになるでしょうか。ほかにもまだまだ名前のついていない疾患があると睨んでおり,そう考えると,診断が難しい患者さんの診察は大きなストレスですが,なんとか食い下がろうという気になります。実は私自身の右上腕内側にも,よくわからず診断に自信のない,粟粒大,常色の,表面顆粒状で扁平隆起する皮疹があり,少し前にそれを先輩のK先生に食事の席でお話ししたら,K先生にも同じ病変があって,一体何なのだろうねと盛り上がりました。
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