Japanese
English
症例
小児の頭部に生じた毛包腫の1例
Trichofolliculoma of the head in a child
長坂 恭子
1
,
木下 亜衣子
2
,
高山 かおる
3
Kyoko NAGASAKA
1
,
Aiko KINOSHITA
2
,
Kaoru TAKAYAMA
3
1獨協医科大学埼玉医療センター,皮膚科
2初石皮膚科クリニック,院長,流山市
3済生会川口総合病院,皮膚科,主任部長
キーワード:
小児
,
頭部
,
毛包腫
,
白髪
,
毛包母斑
Keyword:
小児
,
頭部
,
毛包腫
,
白髪
,
毛包母斑
pp.1407-1410
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004115
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1歳10カ月,女児。出生時,母親が患児の頭頂部に角栓様物質の付着があることに気づいた。母親によると角栓様物質は自然脱落し,皮膚陥凹を形成した。生後9カ月より陥凹した部位から白髪が出現し,徐々に増数してきたため,当科を紹介受診した。初診時,頭頂部に米粒大の皮膚陥凹があり,そこから硬い白髪が数十本集簇して生えていた。直下に径14mm大,可動性良好な皮下結節を触れた。病理組織像では表皮に開口する角質囊腫様構造(一次毛包)がみられ,囊腫壁から放射状に細胞索が伸びており,毛包腫と診断した。先天性の毛包腫の報告は少なく,鑑別として毛包母斑があがったが,病理所見から否定できた。
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