Japanese
English
症例
線維素性唾液管炎ないしアレルギー性耳下腺炎に伴い,さまざまな食物摂取後にアナフィラキシー様症状を繰り返したと考えた2例
Two cases of anaphylactoid reaction occurring after the intake of various foods associated with sialodochitis fibrinosa or allergic parotitis
原田 晋
1
,
水野 真由子
2
,
織田 好子
2
,
福永 淳
2
,
大月 直樹
3
Susumu HARADA
1
,
Mayuko MIZUNO
2
,
Yoshiko ODA
2
,
Atsushi FUKUNAGA
2
,
Naoki OHTSUKI
3
1はらだ皮膚科クリニック,西宮市
2神戸大学,皮膚科学教室(主任:錦織千佳子教授)
3同,耳鼻咽喉・頭頸部外科(現;近畿大学)
キーワード:
線維素性唾液管炎
,
アレルギー性耳下腺炎
,
アナフィラキシー
,
食物
,
蕁麻疹
Keyword:
線維素性唾液管炎
,
アレルギー性耳下腺炎
,
アナフィラキシー
,
食物
,
蕁麻疹
pp.345-350
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002440
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さまざまな食物摂取後にアナフィラキシー様症状を繰り返すも,発症時に摂取した食物類の特異的IgEおよびプリックテストはすべて陰性との経過の2症例を経験した。両症例ともに発症時を主体に耳下腺または顎下腺の腫脹を呈する場合が多かったが,文献上,線維素性唾液管炎ないしアレルギー性耳下腺炎に合併してアナフィラキシー様症状を発症したとの既報告が複数例存在していたため,自験例も同様の病態である可能性を疑った。本症に伴い不特定な食物摂取後にアナフィラキシー様症状が生じるかはまったく不明であるが,同様の経過の症例を経験した場合には,線維素性唾液管炎またはアレルギー性耳下腺炎が潜在している可能性も考慮すべきである。
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