増刊号 豊富な処方例でポイント解説! 耳鼻咽喉科・頭頸部外科処方マニュアル
6 唾液腺の感染症/炎症
線維素性唾液管炎
田宮 亜希子
1
,
山村 幸江
1
1東京女子医科大学耳鼻咽喉科学教室
キーワード:
線維素性唾液管炎
,
唾液腺腫脹
,
抗アレルギー薬
,
抗ヒスタミン薬
,
ステロイド
Keyword:
線維素性唾液管炎
,
唾液腺腫脹
,
抗アレルギー薬
,
抗ヒスタミン薬
,
ステロイド
pp.131-133
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411203328
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処方のポイント
●本疾患ではアレルギーの関与が示唆されており,抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服で効果が得られ,症状に応じて長期内服も可能である.
●ベタメタゾン・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(セレスタミン®)を長期内服したのちに突然中止すると,ステロイド離脱症候群を発症するため,漫然とした処方は避けるべきである.
●エビデンスには欠けるが,漢方の処方でも効果が得られる可能性がある.柴苓湯のほかには,小青竜湯や柴朴湯なども選択肢となる.長期内服が可能だが,稀ではあるもののアレルギー性肝障害や偽性アルドステロン症,間質性肺炎を発症することがあるため,定期的に血液検査で肝機能障害や電解質異常の有無を確認することが望ましい.
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