Japanese
English
症例
急速に拡大する掌蹠外皮疹を伴った掌蹠膿疱症の1例
Palmoplantar pustulosis with rapidly expanding extra-palmoplantar lesions
斉藤 まり
1
,
赤松 由規
1
,
山下 珠代
1
Mari SAITO
1
,
Yuki AKAMATSU
1
,
Tamayo YAMASHITA
1
1三豊総合病院,皮膚科(主任:斉藤まり部長)
キーワード:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱型関節炎
,
掌蹠型乾癬
,
乾癬紅皮症
,
抗IL-17A抗体製剤
Keyword:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱型関節炎
,
掌蹠型乾癬
,
乾癬紅皮症
,
抗IL-17A抗体製剤
pp.80-84
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002354
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55歳,男性。36歳時に掌蹠膿疱症と診断された。姉妹も掌蹠膿疱症で治療中。1カ月前より誘因なく急速に手足の浮腫性紅斑が増強し,全身へ紅斑が拡大してきた。発熱はなく手掌足底には紅斑と亀裂を伴う角化がみられるが,膿疱は認めなかった。四肢には浸潤・鱗屑が軽度で境界不明瞭な紅斑が散在していた。CTで胸肋鎖関節部の著明な骨肥厚がみられた。大腿からの生検では軽度の錯角化と表皮突起の延長がみられた。これらの四肢の皮疹は掌蹠外皮疹と考えた。病巣感染の可能性のある齲歯治療を行い,セクキヌマブ投与22週後に皮疹は消退した。IL36RN遺伝子,CARD14遺伝子変異は認めず。急速に皮疹が拡大した症例では,膿疱性乾癬・乾癬性紅皮症との鑑別は難しい。
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