Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
爪部に生じたBowen病の1例
Bowen’s Disease on the Nail Bed
松井 健一郎
1
,
伊藤 満
1
,
周 円
1
,
松山 かなこ
1
,
清島 真理子
1
Kenichiro MATSUI
1
,
Mitsuru ITO
1
,
En SHU
1
,
Kanako MATSUYAMA
1
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
キーワード:
爪甲色素線条
,
Bowen病
,
ダーモスコピー
,
HPV56型
,
ヒトパピローマウイルス
Keyword:
爪甲色素線条
,
Bowen病
,
ダーモスコピー
,
HPV56型
,
ヒトパピローマウイルス
pp.403-406
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001877
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78歳,男性。3年前より右中指爪に色素線条と爪先端の剝離があったが,線条の色調が濃くなったため受診した。右中指爪の尺側に幅3mmの黒色線条があり,ダーモスコピーで爪甲遊離縁の爪の剝離と爪床の黒色角化物の透見像が観察された。爪部のBowen病を臨床的に疑い色素線条を全摘切除した。病理所見で上皮全層に腫大核を有する異型細胞の増殖,核分裂像,異常角化細胞,clumping cellがみられ,爪部に生じたBowen病と診断した。組織を用いたPCR法でヒトパピローマウイルス56型が陽性を示した。爪部の黒色線条をきたす疾患の鑑別においてダーモスコピーは有用であり,活用すべきと考えた。
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