Japanese
English
症例
全身管理および外科的治療を要した灯油による化学熱傷の1例
Chemical Burn with Kerosene that Needed Whole Body Management and Surgical Treatment
竹治 真明
1
,
村山 喬之
1
,
椎名 雄樹
1
,
東郷 朋佳
1
,
常深 祐一郎
1
,
中村 晃一郎
1
,
土田 哲也
1
Masaaki TAKEJI
1
,
Takayuki MURAYAMA
1
,
Yuki SHIINA
1
,
Tomoka TOGO
1
,
Yuichiro TSUNEMI
1
,
Kouichiro NAKAMURA
1
,
Tetsuya TSUCHIDA
1
1埼玉医科大学,皮膚科学教室(主任:中村晃一郎教授)
キーワード:
灯油
,
化学熱傷
,
敗血症
Keyword:
灯油
,
化学熱傷
,
敗血症
pp.1439-1444
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002169
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63歳,女性。てんかんの既往,認知症があり,入院4日前に誤って灯油を浴び,衣類を脱がずに放置していた。四肢・体幹に紅斑,びらんがみられ,全身状態の悪化があり当科へ搬送された。受傷面積は40%で,高度の脱水に伴いショックバイタルを呈し,昇圧剤およびBaxter法に準じた補液および抗菌薬の投与を開始した。びらんは徐々に潰瘍化しⅢ度熱傷へ移行したため,デブリードマンおよび最終的に分層植皮術を要した。灯油による化学熱傷で全身管理および外科的治療を要した症例はまれであり,自験例では,熱傷面積が広範囲であったことと,接触時間が長時間に及んだことが重症化の要因と考えた。
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