Japanese
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特集 血管炎・血行障害・紫斑病
巨大な水疱を呈した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例
Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis Forming Giant Blisters
山下 珠代
1
,
斎藤 まり
1
,
妹尾 明美
1
Tamayo YAMASHITA
1
,
Mari SAITO
1
,
Akemi SENOO
1
1三豊総合病院,皮膚科(主任:妹尾明美医長)
キーワード:
好酸球
,
気管支喘息
,
水疱
,
神経症状
Keyword:
好酸球
,
気管支喘息
,
水疱
,
神経症状
pp.1142-1146
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002078
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58歳,男性。気管支喘息で加療中。初診の2週間前より左下腿に多数の緊満性水疱を伴う紅斑が出現した。末梢血好酸球数5200と著増。水疱部の生検で好酸球を伴う表皮内水疱と真皮~皮下組織に著明な好酸球浸潤を認めた。以上から好酸球性多発血管炎性肉芽腫症と診断し,ステロイドパルス療法を開始したところ好酸球数は速やかに減少,皮疹も軽快した。以後プレドニゾロン内服で再燃なく経過していたが,初診から2カ月後に神経症状が出現し,免疫抑制剤を追加するも,神経症状のみ現在も残存している。好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の神経障害は皮膚病変に次いで高率に出現し,後遺症として残りやすいため,神経障害の早期診断加療を行う必要があると考えられた。
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