Japanese
English
特集 血管炎・血行障害・紫斑病
急速進行性腎炎症候群を呈したIgA血管炎の1例
IgA Vasculitis Associated with Rapidly Progressive Glomerulonephritis
澤田 郁
1
,
小越 達也
1
,
岩田 潤一
1
,
木村 貴英
2
,
横山 健
2
,
金綱 友木子
3
,
高橋 一夫
1
Fumi SAWADA
1
,
Tatsuya KOGOSHI
1
,
Junichi IWATA
1
,
Takahide KIMURA
2
,
Takeshi YOKOYAMA
2
,
Yukiko KANETSUNA
3
,
Kazuo TAKAHASHI
1
1国際医療福祉大学熱海病院,皮膚科
2同,腎臓内科
3同,病理診断科(主任:金綱友木子教授)
キーワード:
管内増殖性腎炎
,
半月体形成
,
皮膚潰瘍
,
ミゾリビン
Keyword:
管内増殖性腎炎
,
半月体形成
,
皮膚潰瘍
,
ミゾリビン
pp.1137-1141
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002077
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87歳,男性。初診1週間前より両下腿に紫斑・水疱・血疱が出現した。初診時,Cr 1.45mg/dlであったが,5日後にはCr 2.21mg/dlまで上昇し,潜血・蛋白尿を認めた。急速進行性腎炎症候群(RPGN)であり,ANCA関連血管炎を疑ったがANCA陰性であった。皮膚病理所見・蛍光抗体所見よりIgA血管炎と診断した。腎蛍光抗体所見ではメサンギウム領域にIgAの沈着を認め,IgA血管炎に伴う腎障害と考えた。プレドニゾロン30mg,ミゾリビンにより腎機能は改善傾向だが,潜血・蛋白尿は持続した。RPGNを合併したIgA血管炎はまれだが,早期治療と予後改善のため腎機能評価と腎病理所見は重要である。
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