名古屋市立大学病院において実施した光線検査87例の検討

A study of 87 cases of phototest at Nagoya City University Hospital

●太陽から地表に届く光は，紫外線，可視光線，赤外線に分類される．光線過敏症とは，健常人では変化をおこさないような光線により異常な皮膚反応を生じる皮膚疾患群であり，主にUVA，UVB，可視光線によって生じる．

●2019年12月から2023年11月までの4年間に，名古屋市立大学病院を受診し，光線過敏症を疑われ検査を実施した87例について検討を行った．87例のうち，光線過敏症の診断がついたのは34例（39.1％）であり，慢性光線性皮膚炎13例（38.2％），多形日光疹11例（32.4％），日光蕁麻疹8例（23.5％）の順に多かった．

●光線過敏症は作用波長の同定や診断，それぞれの疾患に合わせた生活指導が非常に重要であるため，光線過敏症における光線検査の意義は大きいと考える．

（「ポイント」より）