Japanese
English
症例報告
フロセミドによる光線過敏症の1例
A Case of Photosensitivity Induced by Furosemide
安田 昌史
1
,
辻 卓夫
1
Shoshi YASUDA
1
,
Takuo TSUJI
1
1名古屋市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Nagoya City University School of Medicine
キーワード:
フロセミド
,
光線過敏症
,
光アレルギー
Keyword:
フロセミド
,
光線過敏症
,
光アレルギー
pp.273-277
発行日 1993年3月1日
Published Date 1993/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900839
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69歳,女性にみられたフロセミド(ラシックス®)による光線過敏症の1例を報告した.内服2カ月後より露光部に一致して鱗屑性紅斑が出現し,内服中止2週間後に消褪した.病理組織所見はlupus erythematosusに近い像を示した.内服照射試験では,4mg(常用量の1/10)頓服時UVAの最少紅斑量(MED)の低下をみた.照射48時間後の紅斑作用波長では,290nmから320nmのUVB領域でMEDの低下を認め,330nmから390nmのUVA領域で異常紅斑がみられ,そのピークは350nmであった.光パッチテストではフロセミド濃度0.1%,UVA照射線量1.8×104J/m2で陽性であった.以上より,その発症機序を光アレルギーと考えた.
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