Japanese
English
症例
荊芥連翹湯内服が奏効した,性同一性障害のために使用した男性ホルモン注射による膿疱性痤瘡の1例
Acne Pustulosa Induced by Injection of Androgenic Hormone for Gender Identity Disorder Treated with Keigairengyoto
大嶋 雄一郎
1
,
渡辺 大輔
1
Yuichiro OHSHIMA
1
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科(主任:渡辺大輔教授)
キーワード:
膿疱性痤瘡
,
荊芥連翹湯
,
漢方薬
,
性同一性障害
,
男性ホルモン
Keyword:
膿疱性痤瘡
,
荊芥連翹湯
,
漢方薬
,
性同一性障害
,
男性ホルモン
pp.100-104
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001769
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23歳,女性。性同一性障害のため男性ホルモン注射を開始後,体幹に膿疱性痤瘡を認めた。体が女性化するのがどうしても許せないため,男性ホルモン注射の中止はできなかった。ミノサイクリン内服,ナジフロキサシンクリーム外用,過酸化ベンゾイルゲルを外用したが改善なく,荊芥連翹湯を追加した。内服1カ月後,紅斑,硬結は色素沈着となり,4カ月後,色素沈着も軽快した。荊芥連翹湯は活性酸素の産生抑制作用,アクネ桿菌に対する抗リパーゼ作用,抗菌作用,抗アレルギー作用などがある。これらの作用により顔面,胸部,背部の紅斑,硬結は色素沈着となり,さらに男性ホルモン注射を継続しても痤瘡の再燃を予防できている可能性が示唆される。
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