Japanese
English
特集 角化症・炎症性角化症
経過中に水疱がみられた疱疹状膿痂疹の1例
Impetigo Herpetiformis Presenting with Blisters
中堀 イリス
1
,
西島 千博
1
,
稲沖 真
1
,
金谷 太郎
2
Irisu NAKABORI
1
,
Chihiro NISHIJIMA
1
,
Makoto INAOKI
1
,
Taro KANAYA
2
1金沢医療センター,皮膚科(主任:稲沖 真部長)
2同,産科・婦人科(主任:野島俊二部長)
キーワード:
疱疹状膿痂疹
,
妊娠
,
水疱
,
膿疱性乾癬(汎発型)
Keyword:
疱疹状膿痂疹
,
妊娠
,
水疱
,
膿疱性乾癬(汎発型)
pp.40-43
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001754
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
24歳,女性,初産婦。妊娠35週時から,腹部と上肢に膿疱を伴う浮腫性紅斑が出現し,妊娠38週0日に当院を紹介受診した。発熱はなく全身状態は良好であった。組織学的に角層から角層下の好中球の集簇と周囲の表皮の好中球浸潤を伴う海綿状態を認め,疱疹状膿痂疹と診断した。妊娠38週3日に出産し,産後4日目に両前腕に水疱が出現した。自己免疫性水疱症の抗体は検出されなかった。ステロイド軟膏外用のみで産後17日目に水疱と膿疱は消退し紅斑も退色した。疱疹状膿痂疹は妊娠後期に無菌性膿疱が出現する疾患であり水疱の出現はまれである。自験例のような軽症例は外用療法のみで改善または治癒することが多いが,再妊娠時の再発に注意すべきである。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.