Japanese
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症例報告
疱疹状膿痂疹の1例—本邦報告例の集計
A Case of Impetigo Herpetiformis: Review of Japanese Literature
児島 孝行
1
,
藤田 優
1
Takayuki KOJIMA
1
,
Masaru FUJITA
1
1千葉大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
膿疱性乾癬
,
疱疹状膿痂疹
Keyword:
膿疱性乾癬
,
疱疹状膿痂疹
pp.213-216
発行日 1991年3月1日
Published Date 1991/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900299
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26歳,女性の疱疹状膿痂疹の1例を報告した.あわせて本邦報告例を集計した.1988年までの報告例は98例であったが,詳細不明な例,膿疱性乾癬例を除くと88例であった.女性例は72例(82%)で,うち妊産婦は47例(54%)であった.多くの例が発熱,白血球増多を伴って発症していた.初発部位は躯幹が最も多く,皮疹は多くの報告で,潮紅上に膿疱を有し,一部環状を呈していた.血清Ca値は正常,低下例が相半ばしていた.妊娠例では妊娠5・6カ月の発症が最も多かった.治療はステロイド剤は有効例もみられたが,一方で無効例,減量で増悪する報告も多かった.メソトレキセート,PUVA有効例も散見されるが,近年はレチノイドが有効との報告が多かった.本症とGPPとの異同について文献的に考察を行った.
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