ナローバンドUVB療法が奏効した小児慢性苔癬状粃糠疹の1例

A Pediatric Case of Pityriasis Lichenoides Chronica Successfully Treated with Narrowband UVB

6歳，女児。1年前より全身に小指頭大までの鱗屑を伴う紅斑が出現した。病理組織像は表皮の一部で液状変性と少数のリンパ球の浸潤があり，真皮浅層では小血管周囲に軽微なリンパ球浸潤を認めた。臨床症状とあわせて，慢性苔癬状粃糠疹（PLC）と診断した。ステロイド，活性型ビタミンD₃外用で改善せず，ナローバンドUVB療法を併用し，皮疹は著明に改善した。本症はステロイド外用や抗菌薬内服を行うことが多いが，効果に乏しいことも多い。ナローバンドUVBはPUVAに比べ皮膚癌のリスクも少なく，再発率も低いため，小児PLCの有効な治療選択肢のひとつになると考えられる。