Japanese
English
症例
関節の可動制限をきたした皮下型サルコイドーシスにプレドニゾロン全身投与が著効した1例
Diffuse Subcutaneous Sarcoidosis with Restricted Joint Mobility Responsive to Systemic Prednisolone
上杉 沙織
1
,
尾山 徳孝
1
,
山口 由佳
1
,
岩崎 健太郎
1
,
飯野 志郎
1
,
高嶋 渉
1
,
長谷川 稔
1
Saori UESUGI
1
,
Noritaka OYAMA
1
,
Yuka YAMAGUCHI
1
,
Kentaro IWASAKI
1
,
Shiro IINO
1
,
Wataru TAKASHIMA
1
,
Minoru HASEGAWA
1
1福井大学医学部感覚運動医学講座,皮膚科学(主任:長谷川稔教授)
キーワード:
皮膚サルコイドーシス
,
皮下型
,
関節
,
屈曲障害
,
ステロイド
Keyword:
皮膚サルコイドーシス
,
皮下型
,
関節
,
屈曲障害
,
ステロイド
pp.516-521
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001314
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73歳,女性。4カ月前より左前腕伸側,両膝に出現した皮下硬結が,熱感を伴い板状に拡大した。膝関節は硬結と疼痛のため屈曲が困難であった。皮膚生検で皮下脂肪組織に限局する非乾酪性類上皮細胞肉芽腫に加え,両側肺門リンパ節腫脹と活動性眼病変があり,いずれもFDG-PETで著明な集積所見を認めた。血清ACE活性とリゾチーム値は高値,ツベルクリン反応は陰転化していた。皮下型サルコイドーシスと診断し,プレドニゾロン内服(30mg/日)を開始した。治療1週後には両膝の皮下硬結は劇的に退縮し,関節可動域も改善した。投与開始7週後までに皮下硬結はほぼ消失した。皮下型サルコイドーシスの本邦における疫学をまとめ,本病型に対するステロイド療法の効果と留意すべき合併症について考察した。
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