Japanese
English
症例
尋常性狼瘡と鑑別を要した乾酪壊死を伴うサルコイドーシスの1例
Sarcoidosis with Caseating Epithelioid Granulomas
越智 啓乃
1
,
土橋 人士
1
,
平澤 祐輔
1
,
池田 志斈
1
Hirono OCHI
1
,
Hitoshi TSUCHIHASHI
1
,
Yusuke HIRASAWA
1
,
Shigaku IKEDA
1
1順天堂大学,皮膚科学講座(主任:池田志斈教授)
キーワード:
サルコイドーシス
,
類上皮細胞肉芽腫
,
乾酪壊死
Keyword:
サルコイドーシス
,
類上皮細胞肉芽腫
,
乾酪壊死
pp.1417-1420
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000930
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38歳,男性。血清ACE上昇,両側肺門リンパ節腫脹を認め,経気管支肺生検でサルコイドーシスの診断であった。同時期から右頰部に浸潤性紅斑が出現した。ステロイド外用するも拡大し,辺縁が堤防状に隆起,中央部は萎縮・陥凹し,痂皮を伴う浸潤性紅斑局面となった。組織学的に乾酪壊死を伴う類上皮細胞肉芽腫がみられ,尋常性狼瘡など抗酸菌感染症とサルコイドーシスの鑑別を要した。検査所見上インターフェロンγ遊離試験陰性,組織片の抗酸菌培養・抗酸菌遺伝子検査ともに陰性であり,サルコイドーシスと診断した。自験例のように局面型の臨床像をとり,病理組織像で著明な乾酪壊死像がみられた場合には,結核との慎重な鑑別が必要であると考えた。
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