Japanese
English
症例報告
著明なムコ多糖沈着を呈したAmyopathic Dermatomyositisの1例
A Case of Amyopathic Dermatomyositis with Cutaneous Deposition of a Large Amount of Mucopolysaccharides
大塚 勤
1
,
秋元 幸子
1
,
山蔭 明生
1
,
石川 英一
1
Tsutomu OHTSUKA
1
,
Sachiko AKIMOTO
1
,
Akio YAMAKAGE
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
amyopathic dermatomyositis
,
mucinosis
,
ヒアルロン酸
Keyword:
amyopathic dermatomyositis
,
mucinosis
,
ヒアルロン酸
pp.1087-1090
発行日 1993年11月1日
Published Date 1993/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901049
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58歳,男性.体幹・四肢の自覚症状を伴わない淡紫紅色扁平隆起性丘疹で発症し,発熱,ヘリオトロープ疹,ゴットロン徴候,爪囲紅斑を認めたが,当初筋炎を認めなかった.組織学的に皮疹部には液状変性・メラニンの滴落と真皮全層にわたる著明なヒアルロニダーゼ消化性アルシアンブルーおよびコロイド鉄陽性物質の沈着を認めた.以上より著明なムコ多糖沈着を伴ったamyopathic dermatomyositisの1例と考えた.その後ステロイド内服加療により解熱し,皮疹も消退したが,皮疹初発より4年8カ月後,プレドニゾロン減量中に数度にわたる炎症反応の増悪および一過性の筋原性酵素の上昇を認めた.本例の皮疹部ムコ多糖の二糖分析を行ったところ,正常人皮膚に比較して,乾燥重量あたりのヒアルロン酸構成二糖が著明に増加していた.本例の疾患上の位置付けおよび成因について考察を加えた.
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