Japanese
English
症例
多発性対称性脂肪腫症の1例
Multiple Symmetric Lipomatosis
和田 映里子
1
,
平澤 祐輔
1
,
池田 志斈
1
Eriko WADA
1
,
Yusuke HIRASAWA
1
,
Shigaku IKEDA
1
1順天堂大学医学部,皮膚科学講座(主任:池田志斈教授)
キーワード:
多発性対称性脂肪腫症
,
良性対称性脂肪腫症
,
Madelung病
Keyword:
多発性対称性脂肪腫症
,
良性対称性脂肪腫症
,
Madelung病
pp.1283-1286
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000884
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28歳,男性。両側鼠径部の20cm大の皮下腫瘤に対し,2004年に切除術を施行した。病理学的には脂肪腫であった。頸部,腰背部にも同症状があり,徐々に拡大傾向にあったため,2012年1月に当科を受診した。初診時,後頸部,両肩,腰背部,鼠径部に左右対称性に弾性軟で境界不明瞭な皮下腫瘤がみられた。頸部MRIでは,後頸部にT1・T2強調画像において高信号を呈し,脂肪抑制にて信号低下を呈す多房性の巨大な皮下腫瘤がみられ,脂肪腫と診断した。後頸部の腫瘤に対し,切除術を施行した。被膜のない,5~10cm大の脂肪組織が複数散在しており,可及的に摘出した。組織学的には脂肪腫であった。本疾患の多数は飲酒歴や合併症を有する症例が多いが,自験例では飲酒歴も合併症も有さなかった。
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