Japanese
English
症例報告
外陰部に巨大な腫瘤を対称性に生じ,特異な臨床像を呈したMadelung病(良性対称性脂肪腫症)の1例
A case of Madelung disease with enormous masses of the vulva
松澤 美幸
1
,
赤澤 聡
1
,
安藤 典子
1
,
猪爪 隆史
1
,
原田 和俊
1
,
川村 龍吉
1
,
柴垣 直孝
1
,
島田 眞路
1
Miyuki MATSUZAWA
1
,
Satoshi AKAZAWA
1
,
Noriko ANDO
1
,
Takashi INOZUME
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Tatsuyoshi KAWAMURA
1
,
Naotaka SHIBAGAKI
1
,
Shinji SHIMADA
1
1山梨大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, University of Yamanashi, Chuo, Japan
キーワード:
良性対称性脂肪腫症
,
Madelung病
,
外陰部
,
アルコール
,
肝機能障害
Keyword:
良性対称性脂肪腫症
,
Madelung病
,
外陰部
,
アルコール
,
肝機能障害
pp.883-886
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103790
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要約 46歳,女性.アルコール性肝障害および6年前と4年前に後頸部の脂肪腫切除歴があった.4年前から外陰部の腫脹を自覚していたが,羞恥心より医療機関を受診しなかった.徐々に腫脹が増悪し,歩行時の疼痛や排尿困難が出現したため当科を受診した.初診時,両側外陰部に左右対称性の巨大な皮下腫瘤を認めた.MRIで両側頸部・後頸部・肩甲部・外陰部にT1強調,T2強調画像ともに高信号,脂肪抑制画像で低信号となる領域を認めたため,Madelung病と診断した.切除した腫瘤に明らかな被膜はなく,病理組織学的に異型性のない成熟脂肪細胞の増生を認めた.本疾患の本邦報告例は医中誌検索上,106例にのぼるが,女性の外陰部に生じた症例は報告されておらず稀な症例と考えられる.
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