Japanese
English
症例
クローン病の加療中に好中球性皮膚症を発症し,歯性慢性感染病巣治療が著効した1例
Neutrophilic Dermatosis in a Patient with Crohn’s Disease Improved by Odontogenic Focal Infection Treatment
小見川 知佳
1
,
端本 宇志
1
,
花房 崇明
1
,
並木 剛
1
,
井川 健
1
,
横関 博雄
1
Chika OMIGAWA
1
,
Takashi HASHIMOTO
1
,
Takaaki HANAFUSA
1
,
Takeshi NAMIKI
1
,
Ken IGAWA
1
,
Hiroo YOKOZEKI
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科,皮膚科学分野(主任:横関博雄教授)
キーワード:
好中球性皮膚症
,
歯性慢性感染病巣
,
歯周病
,
クローン病
Keyword:
好中球性皮膚症
,
歯性慢性感染病巣
,
歯周病
,
クローン病
pp.1091-1094
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000824
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43歳,女性。21歳時にクローン病を発症し副腎皮質ステロイド,インフリキシマブで加療中であった。微熱と倦怠感を伴って,全身に紅暈を伴う小膿疱が出現・多発し,ストーマ周囲はびらん,潰瘍となった。病理組織像では角層下や表皮内に好中球が浸潤して膿瘍を形成し,真皮乳頭層の脈管周囲や膠原線維間にも好中球が浸潤していた。膿疱培養は陰性であった。好中球性皮膚症と診断した。ヨウ化カリウム内服療法では難治であったが,重症歯周病に対して7本抜歯をしたところ,膿疱と潰瘍は著明に改善し,全身状態,炎症反応も軽快した。歯性病巣感染と皮膚症状との関連が示唆された。
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