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特集 ウイルス感染症
ヒト乳頭腫ウイルス39型,58型,84型を検出した陰茎有棘細胞癌の1例
Squamous Cell Carcinoma of Penis Associated with Human Papillomavirus 39, 58 and 84
伊吹 千里
1
,
常深 祐一郎
1
,
川島 眞
1
,
川瀬 正昭
2
Chisato IBUKI
1
,
Yuichiro TSUNEMI
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Masaaki KAWASE
2
1東京女子医科大学,皮膚科(主任:川島 眞教授)
2自治医科大学附属さいたま医療センター,皮膚科
キーワード:
有棘細胞癌
,
陰茎
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
混合感染
Keyword:
有棘細胞癌
,
陰茎
,
ヒト乳頭腫ウイルス
,
混合感染
pp.475-478
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000663
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46歳,男性。成人Still病でステロイド剤を長期内服中。3カ月前に陰茎に扁平結節が出現した。初診時,陰茎背面に22×15mm大の紅褐色扁平結節があり,浅い潰瘍を伴っていた。病理組織で表皮と連続して異型有棘細胞が増殖して胞巣を形成し,真皮へも浸潤していた。転移はなく,有棘細胞癌(T1bN0M0)と診断した。in situ hybridization法やpolymerase chain reaction法によりヒト乳頭腫ウイルス(HPV)39型,58型,84型を検出した。自験例は免疫抑制状態にあり,高リスク粘膜型を含む複数のHPVが持続感染することで,有棘細胞癌の発症に関与した可能性がある。
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