症例
水疱性類天疱瘡の患者に生じた水疱型毛包虫症の1 例
内海 友理
1
,
片山 智恵子
1
,
徳永 千春
1
1大和市立病院,皮膚科(主任:徳永千春上級医長)
キーワード:
眼瞼
,
水疱
,
毛包虫症
,
イベルメクチン
Keyword:
眼瞼
,
水疱
,
毛包虫症
,
イベルメクチン
pp.1919-1922
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000373
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65 歳,男性。水疱性類天疱瘡に対しプレドニゾロン10 mg/日内服中,両上下眼瞼に米粒大までの小水疱を有する浮腫性紅斑が出現した。ステロイド剤の外用歴はなかった。水疱の一部をKOH 直接鏡検したところ,多数の毛包虫を認めた。イオウ・カンフルローションの外用は刺激感が強く自己中止した。イベルメクチン12 mg/日を2 回内服したところ,皮膚症状は著明に軽快した。臨床および治療経過より水疱型毛包虫症と診断した。患者は前立腺癌,糖尿病の合併に加え,ステロイド剤を内服中であり,免疫低下状態が発症の誘因になっていると思われた。
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