特集 肉芽腫症
糖尿病に合併したExtensive Subcutaneous Sarcoidosis の1 例
武藤 真悠子
1
,
山口 奈央
1
,
水野 幸一
2
,
佐治 淳子
3
,
岡本 真理子
3
,
久保田 風生
4
,
相馬 良直
5
1川崎市立多摩病院,皮膚科
2同,循環器内科,部長
3同,呼吸器内科
4院長,川崎市
5聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室,教授
キーワード:
皮下型サルコイドーシス
,
糖尿病
,
extensive subcutaneous sarcoidosis
Keyword:
皮下型サルコイドーシス
,
糖尿病
,
extensive subcutaneous sarcoidosis
pp.1797-1802
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000342
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
45歳,男性。既往に糖尿病がある。半年前より両手関節,両膝関節,両側腹部,臀部に弾性硬で,鶏卵大までの扁平隆起した皮下腫瘤が出現,徐々に増大した。真皮深層に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め,皮下型サルコイドーシスと診断した。眼病変,肺野病変はなかったが,心電図で心室期外収縮,心筋MRIで左室心尖部運動低下を認めた。不整脈を伴うサルコイドーシスでは,心サルコイドーシスの診断に至らない場合でも定期的な検査を施行し,慎重な経過観察が望ましいと思われた。自験例は近年報告が増えているextensive subcutaneoussarcoidosis の範疇と考えられ,皮疹の増大には糖尿病との関連性が示された。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.