Japanese
English
臨床実験
Sarcoidosisの1例
A case of sarcoidosis
加藤 格
1
,
黒沢 清
2
Tadashi Kato
1
,
Kiyoshi Kurosawa
2
1東大眼科
2関東逓信病院眼科
pp.1549-1550
発行日 1960年10月15日
Published Date 1960/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207057
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緒言
葡萄膜炎の病因に梅毒,結核を考えていた時代は去つて現在ではBehçet氏病の如き膠原病やsarcoidosis,toxoplasmosisなどの探究に力が注がれている。このうちsarcoidosisについては特にアメリカで研究が進みA.C.Woods等による1)2)と成人の葡萄膜炎に可成りの頻度を占めているといわれて居る。しかしながら我国の眼科領域に於てsarcoidosisの症例は僅に飯沼氏等3),上岡氏等4),三上氏5),桑島氏等6),古城氏7),能登氏等8),和賀井氏9),川村氏等10)の報告をみるにすぎない。我々は本院眼科外来で,はじめ結核性葡萄膜炎として治療を受けていた患者が再発時に,頸部リンパ腺(scalene node)及び肺臓よりbiopsyを行い,sarcoidosisと診断を確定し得た症例を経験したので,その特異な眼底所見とリンパ腺,肺臓の組織学的所見を供覧する。
Sarcoidosis of the right eye confirmed by biopsy, which was accompanied with the changes in the lymph-nodes and the lung, was observed in a 34 years old male.
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