特集 肉芽腫症
肺高血圧症を伴ったサルコイドーシスの1 例
野村 祐輝
1
,
植田 郁子
1
,
山﨑 文和
1
,
神戸 直智
1
,
長井 苑子
2
,
岡本 祐之
1
1関西医科大学,皮膚科学講座(主任:岡本祐之教授)
2京都健康管理研究会中央診療所,所長
キーワード:
サルコイドーシス
,
肺高血圧症
,
咳嗽
,
息切れ
Keyword:
サルコイドーシス
,
肺高血圧症
,
咳嗽
,
息切れ
pp.1803-1806
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000343
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47 歳,女性。5〜6 年前から咳嗽,息切れがあり,サルコイドーシスが疑われ当科を紹介受診した。項部と両下腿に紅斑が多発し,皮膚生検でサルコイドーシスと確定診断した。下腿の皮膚病変に軽度の疼痛がありプレドニゾロン20mg/日の漸減治療を行った。4 年後,ドップラー心エコーによる推定収縮期肺動脈圧が49 mmHg で,6 分間歩行距離は245 m を示し,肺高血圧症と診断した。ボセンタンとメトトレキサートによる治療で症状は改善した。皮膚科でサルコイドーシス患者を診察している際,労作時の息切れ,易疲労感などの症状をみたら,肺高血圧症の合併をきたしていないか精査する必要がある。
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