特集 細菌感染症
両側下肢軟部組織感染症の3例
岡本 修
1
,
草津 真菜美
2
,
進来 塁
2
,
中島 竜太
3
,
稲垣 伸洋
3
,
橋本 裕之
2
1大分市医師会立アルメイダ病院,皮膚科,部長
2同,形成外科
3同,救急科
キーワード:
蜂窩織炎
,
丹毒
,
下腿
,
両側性
Keyword:
蜂窩織炎
,
丹毒
,
下腿
,
両側性
pp.1511-1515
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000193
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両側性の下肢軟部組織感染症の3例を報告する。症例1:84歳,女性。3日前より両側下腿に腫脹と鮮紅色紅斑が出現。湿疹病変を伴う。蜂窩織炎と診断し,ピペラシリン投与で皮疹は軽快。症例2:92歳,女性。入院当日に発熱と両側下腿の境界明瞭な紅斑と血疱が出現。水疱性丹毒と診断。ピペラシリンなどの投与で皮疹は軽快するが肺炎を併発。症例3:86歳,男性。前日に活動性が低下し近医に入院した際,左下肢と右大腿の紅斑,腫脹を指摘される。左下肢は蜂窩織炎,右下腿は丹毒と診断し,ピペラシリンなどの投与で症状は軽快。当科では両側性の症例は下肢軟部組織感染症例の約2%の頻度で,片側性に比べて高齢の傾向があった。
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