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特集 4疾患からみる膠原病のいま
症例報告
ヒドロキシクロロキンが著効した汎発型円板状エリテマトーデス型皮疹を有した全身性エリテマトーデスの1例
Systemic Lupus Erytematosus with Widespread Discoid Lupus Erytematosus-Type Skin Lesions Successfully Treated with Hydroxychloroquine
馬場 俊右
1
,
天野 博雄
1
,
赤坂 俊英
1,2
Shunsuke BABA
1
,
Hiroo AMANO
1
,
Toshihide AKASAKA
1,2
1岩手医科大学,皮膚科(主任:天野博雄教授)
2北上済生会病院,皮膚科
キーワード:
ヒドロキシクロロキン
,
エリテマトーデス
,
円板状エリテマトーデス
Keyword:
ヒドロキシクロロキン
,
エリテマトーデス
,
円板状エリテマトーデス
pp.1821-1824
発行日 2019年11月1日
Published Date 2019/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001670
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44歳,男性。20年前から顔面の紅斑および頭部の脱毛があり,円板状エリテマトーデス(DLE)と診断されていた。発熱と全身倦怠感が出現し,当院を紹介受診した。耳介や頸部,前胸部に一部角化性紅褐色斑があり,汎発型DLEと考えた。頰部紅斑もあり,血液検査で抗Sm抗体陽性,白血球減少,低補体血症があり,全身性エリテマトーデスと診断した。全身症状と皮膚症状に対して,プレドニゾロン(PSL)10mg/日を2カ月間投与し,その後ヒドロキシクロロキン(HCQ)200mg/日と400mg/日を隔日で投与し,PSLは漸減中止した。HCQ開始1カ月後には,皮疹は改善,補体も正常化,抗Sm抗体も低下した。HCQがエリテマトーデスの皮膚症状のみならず,低補体血症も改善し,病勢コントロールに有用であった。
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