特集 アイペイン:研究の最前線と日常診療
1 アイペイン研究の最前線
田川 義晃
1
1北海道大学大学院医学研究院眼科学教室
キーワード:
アイペイン
,
眼痛
,
ドライアイ
,
神経障害性疼痛
,
角膜神経
,
TRPV1
,
眼瞼痙攣
Keyword:
アイペイン
,
眼痛
,
ドライアイ
,
神経障害性疼痛
,
角膜神経
,
TRPV1
,
眼瞼痙攣
pp.1229-1234
発行日 2025年11月5日
Published Date 2025/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004442
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近年のアイペイン分野の研究進展により,論文のなかでも慢性眼痛や神経障害性眼痛という言葉が用いられるようになり,神経障害性眼痛,あるいは慢性眼痛を対象とした臨床研究であるという報告が受け入れられるようになってきた。10年前には,そのような患者のことを苦し紛れに「他覚所見に比して自覚症状が強いドライアイ症例」「自覚症状の強いBUT短縮型ドライアイ症例」などのように表現する必要があった。しかしながら,ここ数年ではそのような表現をしなくても慢性眼痛が疑われる症例と書くだけで(もちろん,その分野の専門家でなければ受け入れてくれない可能性はまだ高いが)疑義が入らないこともあるようだ。ここ数年間で,アイペイン分野が徐々に認知されてきていることを端的に示すエピソードであり,ここ数年のアイペイン分野の最も大きな貢献のひとつといえる。

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