特集 角膜移植の新しい潮流
1 アイバンクの現状と問題点
片岡 花音
1
,
山口 剛史
1
1東京歯科大学市川総合病院眼科
キーワード:
アイバンク
,
角膜移植
,
組織移植
,
コーディネーター
Keyword:
アイバンク
,
角膜移植
,
組織移植
,
コーディネーター
pp.107-112
発行日 2025年2月5日
Published Date 2025/2/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004042
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世界には角膜疾患による失明患者が1,200万人いるといわれています。その多くは,preventable(予防可能)またはtreatable(治療可能)とされ,眼科領域の他の疾患と少し異なります。近年の角膜移植の進歩は著しく,視力が悪く手を引かれて来院した患者が,角膜移植を受けて元の生活を取り戻せることも珍しくはありません。その角膜移植には,角膜が必要です。しかし,日本では,角膜疾患で失明した患者数と比べて,角膜の提供が少ない状態が続いています。そこで本稿では,角膜組織の供給を支えるアイバンクの現状と問題点について,世界のアイバンクと比較する視点から解説し,未来のアイバンクについて考察したいと思います。
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