特集 眼科外来診療 ―クリニックでの対応と紹介のタイミング―
Ⅶ 小児・神経眼科 11 0歳児の斜視を診るときのポイント
彦谷 明子
1
1浜松医科大学眼科学教室
キーワード:
乳児内斜視
,
調節性内斜視
,
Duane症候群
,
先天性上斜筋麻痺
,
偽内斜視
Keyword:
乳児内斜視
,
調節性内斜視
,
Duane症候群
,
先天性上斜筋麻痺
,
偽内斜視
pp.1437-1440
発行日 2024年11月14日
Published Date 2024/11/14
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003912
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0歳児の斜視は,保護者が健診やクリニックで相談しても,「まだ眼位が不安定だから」「まだ検査ができないから」ということで,放置されたり,判断を先延ばしにされたりすることがある。確かに新生児期の眼位は不安定であるが,生後2か月以降は両眼視機能が発達しはじめ,4~6か月頃にはほぼ正位になる。両眼視機能の発達時期は限られており,2歳頃には既に完成してしまうことを考えると,0歳の時期の重要性がわかる。また,0歳児で可能な検査は限られるが,クリニックで必要な検査は,斜視の有無,視反応の有無,左右差,器質的な疾患の確認であり,特別な機器がなくてもできる検査ばかりである。クリニックでも0歳児の斜視の有無をみて,あれば専門施設へ紹介する。
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