特集 知っておきたい 眼科処置・手術の合併症対策と予防
Ⅷ 斜視・神経眼科 1 斜視手術の術中合併症とその予防と対策
彦谷 明子
1
1浜松医科大学眼科学教室
pp.1125-1128
発行日 2023年10月5日
Published Date 2023/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003323
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斜視手術は外眼手術であり,扱うのは結膜,Tenon嚢,外眼筋,強膜である。強膜穿孔をしない限り,著しい視力低下をきたすような合併症はまず起こらない。結膜,Tenon嚢,外眼筋に損傷を与えるような手術を行えば,術中の出血が多くなったり,望ましくない手術効果の原因となることもあるが,その結果の多くは眼位の低矯正,過矯正,眼球運動障害などの術後合併症として現れる。術中に直ちに対処しなければならないものとしては,筋の間違い,強膜穿孔,筋紛失,筋断裂が挙げられる。
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