Ⅳ 網膜硝子体 ５ 黄斑部に出血を生じた強度近視の見極め方

強度近視眼の黄斑部に出血を認めた場合は，単純型黄斑部出血か近視性黄斑部新生血管（近視性MNV）を疑う。MNVがある場合は，炎症性疾患である点状脈絡膜内層症（punctate inner choroidopathy：PIC）や多巣性脈絡膜炎（multifocal choroiditis：MFC）に合併する続発性MNV，黄斑部に滲出性変化や新生血管を伴うdome shaped macula，傾斜乳頭症候群（下方ぶどう腫）との鑑別が重要である1）。