私の経験
アレルギー性結膜炎の合併時に涙液流出を認めたマイボーム腺機能不全の2症例
原田 有理
1
,
沼 朝代
1
1沼眼科(京都府)
キーワード:
涙液流出
,
マイボーム腺機能不全
,
続発性
,
アレルギー性結膜炎
,
tearing
,
secondary MGD
Keyword:
涙液流出
,
マイボーム腺機能不全
,
続発性
,
アレルギー性結膜炎
,
tearing
,
secondary MGD
pp.187-191
発行日 2024年2月5日
Published Date 2024/2/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003523
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
マイボーム腺機能不全(MGD)には,原発性のほかに続発性が存在し,そのリスク因子のひとつにアレルギー性眼疾患が含まれる。今回我々は,以前よりMGDを認めていた患者が,季節性アレルギー性結膜炎の合併時に自覚症状の増悪と瞼縁から皮膚への涙液流出を認め,加療後は自覚症状の解消とともに涙液流出所見も改善した2例を経験した。従来MGDの診療においては,自覚症状と他覚所見との乖離が課題として認識されているが,本経験から,涙液流出所見はMGDの増悪や改善を反映し,自覚症状と他覚所見の双方に関連する指標になり得ると思われた。また続発性MGDの治療は,その上流因子に対する治療が有効である可能性が考えられた。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.