特集 知っておきたい 眼科処置・手術の合併症対策と予防
Ⅴ 網膜硝子体 9 黄斑上膜術後のゆがみを訴える症例
岡本 史樹
1
1日本医科大学眼科学教室
pp.1077-1080
発行日 2023年10月5日
Published Date 2023/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003314
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黄斑上膜は40歳以上の約4%に存在し,黄斑疾患のなかで最も一般的な疾患である。また黄斑上膜は変視を訴える代表的な黄斑疾患であり,約8割の患者が変視を自覚するといわれている。近年,硝子体手術手技の進歩により黄斑上膜の視力予後は比較的良好となった。しかし術後に変視が残存して患者の満足感が得られず,不満を漏らす患者も少なくない。そのような患者に対応するため,我々は黄斑上膜患者の変視についての知識を深めなければならない。本項では変視の基礎,黄斑上膜における変視の特徴,手術適応,術前の適切な説明について解説する。
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