特集 知っておきたい 眼科処置・手術の合併症対策と予防
Ⅴ 網膜硝子体 8 糖尿病網膜症・網膜静脈閉塞症への光凝固
取出 藍
1
,
中尾 新太郎
1
1順天堂大学医学部附属順天堂医院眼科
pp.1071-1076
発行日 2023年10月5日
Published Date 2023/10/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003313
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糖尿病網膜症と網膜静脈閉塞症に対する光凝固術は,エビデンスに基づいた治療として広く普及した眼科処置であり,眼科医であれば誰しもが経験を有する。しかし,その治療は網膜組織の熱凝固という破壊的な処置であることを忘れてはならない。近年,糖尿病黄斑浮腫,網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対しては,抗VEGF療法がその治療の第一選択となっているが,網膜虚血を主病態とする新生血管には依然として光凝固が必要である。そのため,各症例における病態を理解し,適切な処置を行うことが眼科医にとっての腕の見せ所となる。
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