黄斑下出血のマネージメント
5.tPA
木村 修平
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 眼科学
pp.471-475
発行日 2023年5月5日
Published Date 2023/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003130
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組織プラスミノーゲン活性化因子(tissue plasminogen activator:tPA)は,血管内皮細胞から分泌される線溶系に関与するセリンプロテアーゼの1種で,プラスミノーゲンを活性化し,プラスミンを生成し,フィブリンを分解して血栓を溶解する薬剤である(図1)。眼科では黄斑下出血(submacular hemorrhage:SMH)に対する出血移動をより効果的に行う目的で使用されることが多い。しかしtPAは本来,心筋梗塞や脳梗塞に対して投与がなされる薬剤で,眼科での局所の使用は適応外使用となる。よってtPA使用のリスクとベネフィットをよく理解したうえで,患者の同意が得られたときにのみ使用する。
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