綜説
視神経炎に対する生物製剤による治療~実臨床の視点から~
櫻井 謙三
1
1聖マリアンナ医科大学脳神経内科
キーワード:
視神経炎
,
多発性硬化症
,
視神経脊髄炎
,
生物製剤
,
パラダイムシフト
Keyword:
視神経炎
,
多発性硬化症
,
視神経脊髄炎
,
生物製剤
,
パラダイムシフト
pp.445-451
発行日 2023年5月5日
Published Date 2023/5/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003126
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脳神経内科学は古くは診断学がすべてといわれ,多くの疾患において治療介入が困難な時代があった。しかし医学の発展に伴い,現在は多くの疾患に対してさまざまな治療薬が登場しており,そのなかでも特に神経免疫領域における治療の進歩は著しく,多発性硬化症(multiple sclerosis:MS),視神経脊髄炎関連疾患(neuromyelitis optica spectrum disorder:NMOSD),重症筋無力症においては新規治療薬の登場によって既に治療のパラダイムシフトが起こり,さらに慢性炎症性脱髄性神経根炎,抗NMDA受容体脳炎などの自己免疫性脳炎,抗MOG抗体関連疾患(MOGAD)などにおいても新規治療薬の登場が期待されている。この新規治療薬こそが生物製剤である。
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