特集 近視性牽引性黄斑症の診断と治療
1 近視性牽引性黄斑症:最新の病態研究
高橋 洋如
1
1東京医科歯科大学眼科学教室
キーワード:
近視性牽引性黄斑症
,
病的近視
,
網膜前膜
,
黄斑円孔
,
網膜剥離
,
光干渉断層計(OCT)
Keyword:
近視性牽引性黄斑症
,
病的近視
,
網膜前膜
,
黄斑円孔
,
網膜剥離
,
光干渉断層計(OCT)
pp.119-125
発行日 2023年2月5日
Published Date 2023/2/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003022
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近視性牽引性黄斑症は,病的近視眼において,網膜硝子体の異常癒着,後部硝子体皮質の遺残物である網膜前膜,内境界膜の硬度の変化などを原因とする網膜表面上への牽引力,後部ぶどう腫や視神経乳頭周囲の異常構造などを原因とする不正な眼球形状による外層網膜への牽引力,近視性黄斑症に続発する萎縮病変による網膜の局所的な菲薄化および脆弱化といった複数の病因によって生じる網膜合併症である。近視性牽引性黄斑症は,牽引を起こす病変の進行度や,牽引の生じる箇所によって,表1のような多様な形状を呈する。本特集では各疾患の病態について,最新の研究で得られている知見および今後の診療への展望について概説する。
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