原著論文
抗血管内皮増殖因子薬硝子体内注射直後の網膜内層複合体厚と網膜血管密度の変化
根本 蒼
1
,
力石 洋平
1
,
新垣 淑邦
1
,
古泉 英貴
1
1琉球大学医学部眼科
キーワード:
抗血管内皮増殖因子薬
,
硝子体内注射
,
網膜内層複合体
,
網膜血管密度
,
眼圧
,
anti-vascular endothelial growth factor
,
intravitreal injection
,
ganglion cell complex
,
vessel density
,
intraocular pressure
Keyword:
抗血管内皮増殖因子薬
,
硝子体内注射
,
網膜内層複合体
,
網膜血管密度
,
眼圧
,
anti-vascular endothelial growth factor
,
intravitreal injection
,
ganglion cell complex
,
vessel density
,
intraocular pressure
pp.559-564
発行日 2022年6月5日
Published Date 2022/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002660
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目的
光干渉断層計(OCT)および光干渉断層血管撮影(OCTA)を用いて,抗血管内皮増殖因子薬硝子体内注射(IV)直後における網膜内層複合体(GCC)厚と網膜血管密度(VD)の変化を検討すること。
対象と方法
対象は黄斑疾患に対し,IVを施行した37例38眼(平均年齢71.8歳,男性16例,女性21例)。黄斑部GCC厚は6部位で,黄斑部VDは5部位で測定した。IV直前および直後での各パラメータの変化,眼圧差との関連を比較検討した。またIV前後の眼圧差で全体を2群に分類し,同様の検討を行った。
結果
眼圧はIV前後で15.1±3.0mmHgから37.1±12.0mmHgと上昇した(P<0.01)。GCC厚は全部位で変化がなかった。VDは中心窩においてIV後増加したが(P<0.01),それ以外の部位では変化がなかった。IV前後の眼圧差での検討でも,GCCとVDに有意な変化はなかった。
結論
IV直後にVDは中心窩で増加したが,その他の部位およびGCC厚に影響はなかった。
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