症例報告
ゲームの過剰使用に関連して発症したと考えられる学童期の急性内斜視2症例の臨床的特徴
江塚 彩芽
1
,
原 直人
1,2
,
岡野 真弓
2
,
森 圭介
1
,
新井田 孝裕
1,2
1国際医療福祉大学病院眼科
2国際医療福祉大学保健医療学部視機能療法学科
キーワード:
急性内斜視
,
ゲーム障害
,
デジタルデバイス
,
近見反応
,
下斜筋過動
Keyword:
急性内斜視
,
ゲーム障害
,
デジタルデバイス
,
近見反応
,
下斜筋過動
pp.1107-1112
発行日 2021年11月5日
Published Date 2021/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002342
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デジタルデバイスのなかでもゲームの過剰使用に関連して発症したと考えられる学童期の急性内斜視2症例の臨床的特徴を報告する。症例1:12歳男児。スマートフォンによるオンラインゲームを1日4時間使用して1か月後に内斜視が出現した。眼位は近見25Δ,遠見30Δ内斜視で,大型弱視鏡での開散融像幅(開散幅)は5°であった。症例2:11歳女児。携帯ゲーム機器を1日4時間使用して1か月後に内斜視が出現した。眼位は近見40Δ,遠見30Δ内斜視。開散幅は6°であった。両者とも複視の訴えはなく,視力は良好で屈折は軽度遠視,眼球運動に制限はなく下斜筋過動を認めた。小児期ではデジタルデバイスのなかでもゲームの過剰な使用には特に注意が必要であると考える。
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