特集 日常診療における角膜内皮
4 落屑症候群と角膜内皮(白内障手術との関連を中心に)
林 研
1
1林眼科病院(福岡市)
キーワード:
落屑症候群
,
角膜内皮
,
白内障手術
,
緑内障
,
チン小帯脆弱
Keyword:
落屑症候群
,
角膜内皮
,
白内障手術
,
緑内障
,
チン小帯脆弱
pp.1419-1428
発行日 2020年12月5日
Published Date 2020/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001955
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落屑症候群は,遺伝性・全身性の疾患であり,全身の臓器にさまざまな疾患を引き起こす。落屑物質は,組織的には,ミクロフィブリルが主で,細胞内や細胞外基質に沈着して,臓器を傷害する。加齢に伴って落屑物質の沈着は強くなるので,特に高齢者で注意すべき疾患である。眼においては,①緑内障,②チン小帯脆弱,③角膜内皮傷害という3つの問題を起こすので,眼科の日常診療において重要な疾患である。今回の特集は,角膜内皮であるが,落屑症候群による角膜内皮異常は,通常は重篤にならないので,これまで重要視されてこなかった。しかし,内眼手術を行う際には,問題になることが多い。この項では,内眼手術において注意すべき点を中心に述べたい。
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