Ⅵ.神経眼科
1.視神経炎
植木 智志
1
1新潟大学脳研究所統合脳機能研究センター
キーワード:
視神経炎
,
ステロイドパルス療法
,
MRI
,
抗アクアポリン4抗体
Keyword:
視神経炎
,
ステロイドパルス療法
,
MRI
,
抗アクアポリン4抗体
pp.1189-1192
発行日 2020年10月30日
Published Date 2020/10/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001877
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視神経炎は臨床所見から診断することができる。視神経炎の視力低下は急性~亜急性に発症する。日本人の視神経炎症例の約6割に眼球運動痛・眼痛・眼窩痛がみられ,約5割に乳頭腫脹がみられる。発症から3週間以内に約8割の症例で視力の自然改善が始まり,ステロイドパルス療法を行うことで視力改善が始まるまでの期間が短縮する。視神経炎の診断をより強固にするにはMRIを行う。鑑別診断は前部虚血性視神経症・うっ血乳頭・圧迫性視神経症が重要である。視神経炎の治療は特に易感染性に注意しステロイドパルス療法を行う。非典型的視神経炎としての抗アクアポリン4抗体陽性視神経炎の治療はステロイドパルス療法のほかに血漿交換療法や免疫グロブリン大量静注療法が選択肢となる。
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